生活習慣病と食生活

生活習慣病の原因

食生活の欧米化

近年、生活習慣病になる人が増えている原因の一つとして、食生活の欧米化を挙げる人はたくさんいます。

増加する脂肪や砂糖の摂取量

戦後、米、野菜中心の食事が、小麦、肉、乳製品へと変化し、脂肪や砂糖の摂取量が増えました。

飽食の時代

食べる量も、腹八分などは死語になってしまうほどの飽食ぶりです。もはや日本の伝統食はどこへいってしまったのだろうと、不安になりますよね。

生活から切り離された「食」
栄養素やエネルギーへの過度の注目も一因?

さらに、栄養素やエネルギーばかりが重視され、食が生活から切り離されてしまったことも、大きな問題であると指摘する専門家もいます。

「食生活」を考える

栄養を含む、季節の食材を工夫して料理を作り、味を楽しみ、家族団らんを喜ぶ、という食べる行為にかかわるさまざまな要素まで考えに入れてこそ、「食生活」になるのではないでしょうか。

食生活の改善

食生活の改善を図るうえは、食を生活というレベルで考えることがポイントです。医学が細分化されていったのと同じように、栄養学も食材そのものよりも、そこに含まれる成分を分析することに力が注がれるようになってきました。

おいしく食べる

しかし、毎日の生活で、食べることはとても重要な部分を占めています。おなかがふくれればいい、健康であればいいというものではありません。「おいしく食べる」という要素も、とても大事です。おいしく食べることで、体内にとり入れた栄養素が有効にはたらき、免疫力の向上や生活の潤い、明日への活力につながるからです。

楽しく食べることも大切

栄養素やエネルギーを重視した栄養学の知識だけでは、おいしい料理は作れません。そこに料理の知恵が加わって、日常の食生活が健康作りの源であること、食べることを楽しく演出する知恵などが大切な条件なのです。

食事の偏りや乱れ

肉食は大腸がんになりやすいとか、飲酒は食道がんの原因になるというのは、現代医学でもいわれていることです。生活習慣病になった人の食事内容を見ると、かなりの偏りや乱れがある場合が多いといいます。まずは、この偏りや乱れを修正する必要があります。

その方法としてさまざまな食事療法があるのですが、食事療法も、あまり根をつめすぎると、逆にストレスになることがあります。かといって、食に無頓着では困ります。

「食」ではなく「食生活」の視点で

そこで、大切なのは、「食」ではなく、「食生活」だという視点なのです。たとえば、大根ひとつをとっても、ビタミンCやジアスターゼが含まれていて消化を助け、腸のはたらきを調えるという効能だけで語れるものではありません。収穫される季節、種類、育った場所によって、成分も違います。同じ大根でも、地表部に近いところと、先の方では性質が違います。そうしたところまで踏まえて調理をするのが食生活です。

食材まるごと、特質を生かす料理

美ライフでは、食材まるごと、いかにその特質を生かし、おいしく作っていく料理を提案しています。

盛り付けや演出も大切な要素

さらに、どんな器に盛りつければおいしそうに見えるか、涼し気に見えるか、温かく見えるか、楽しく美しく豊かに見えるかといったことも、食生活にとっては大切です。

器の絵柄の見え方にも気を使ってみよう

野菜でも肉でも、素敵な器を選んで、絵柄がこれくらい見えるとおいしそうだなという程度に盛ると、それが栄養学的にも適量になっているということも意外に多いです。(今矢宗佑)

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